損害賠償

損害賠償
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投稿者が判明した場合

投稿者が特定できた場合、投稿した人物がどこの誰か判明したことで満足し、解決することもありますが、投稿者に対し損害賠償請求をするケースが多くなっております。

投稿者が特定された後、投稿者の登録している住所に損害賠償を求める通知書を送付するのが通常です。なお、割合は少ないですが、プロバイダからの意見照会書が届いた時に、任意に開示に応じて、示談を希望する投稿者もいます。

示談交渉

相手方と話し合いで解決する方法です。
まずは、投稿者に書面で通知書を送付し、示談交渉を求めます。


まれに、発信者情報として開示された人物と実際の発信者が異なる場合もあります。例えば、夫が契約者の携帯電話を使用して妻が投稿をした場合や、親が契約者のWIFIを使用して子供が投稿をした場合などです。
このような場合でも、携帯電話やWIFIを全く無関係な第三者が使用するとは考えられず、契約者が投稿していなかったとしても、家族の誰かが投稿したことは明らかであすので、示談交渉が困難になることはあまりありません。

被害者と加害者双方が示談での解決を望んだ場合は、示談書を取り交わして示談となります。示談書には、金銭の支払いに関する条項のほか、今後は誹謗中傷しないことを約束する条項が入ることが多いです。

訴訟

示談で解決できなかった場合

示談での解決ができなかったときは、訴訟手続きで解決することがあります。なお、相手方に資力がないことが明らかであるような場合は、追加で費用をかけても回収が難しいので、訴訟手続きには移行しない方もおります。

どこの裁判所で裁判を起こすのか

基本的には、相手方(加害者)の住所地を管轄する裁判所に訴えを提起しますが、慰謝料請求は被害者の住所地を管轄する裁判所にも訴えを提起できます。
例えば、相手方が札幌市に居住していて、被害者が東京都新宿区に居住している場合は、相手方が居住している札幌市を管轄する札幌地方裁判所でも、被害者が居住している新宿区を管轄する東京地方裁判所でも、訴えを提起できます。

地方裁判所か簡易裁判所か

上記の「どこの裁判所で裁判を起こすのか」は、どの地域にある裁判所に訴えを提起するかを問題としていました。
訴訟を提起するにあたっては、もう一つ、「地方裁判所」に訴えを提起するのか、「簡易裁判所」に訴えを提起するのかという問題もあります。請求金額が140万円までなら簡易裁判所、140万円を超えるならば地方裁判所となります。

簡易裁判所は、裁判といっても和解(話合い)での解決が基本となりますので、話し合いでの解決が期待できる相手方であれば、早期の解決が可能です。

もっとも、相手方が投稿したこと自体を争うなど、証人尋問や当事者尋問を含めてある程度の審理が必要な事案の場合は、簡易裁判所での審理には適さないとして、地方裁判所に移送されることもあります。

開示された者が投稿を否認した場合

示談できる場合

同居の家族が投稿した場合

発信者情報開示請求の結果、発信者が開示された場合でも、発信者として開示された者が自ら投稿したことを否定することもあります。
基本的には、プロバイダ(電話会社)の契約者が開示されますので、契約者とは別の家族(子供等)が投稿をしたということならば、投稿者本人又は家族を交えて示談交渉で解決する場合が多いです。

不合理な理由で投稿を否認する場合

しかし、契約者が一人暮らしで、他に投稿したと思われる者がいないに、頑なに自分が投稿者であることを認めない人もいます。その言い分は、第三者がWIFIを悪用した、遊びに来ていた友人が書いた可能性があるが、誰が書いたかは分からないなどというものです。

このような対応の場合、訴訟提起を行って、発信者として開示された者の言い分が正しいか否か、裁判所の判断を仰ぐことになります。しかし、裁判になることを避けたいと考える者も多く、自分は投稿していないと言いながらも、渋々示談に応じるケースもあります。

訴訟で解決する場合

上記のように、発信者として開示された者が自ら投稿したことを否認して、示談での解決が難しい場合は、訴訟提起によることになります。
裁判では、自分(又は家族)が投稿していないとしたら、誰が投稿したのかをある程度は明らかにする必要があります。投稿したと思われる者を特定して、この人が投稿者であると説明できるなら別ですが、そのような説明をすることなく、誰か別人が投稿したに違いないと抽象的な反論をしても、受け入れてもらうことは難しいです。

法人が開示された場合

示談できる場合

プロバイダから発信者情報が開示された結果、法人が開示されることがあります。法人が契約している携帯電話から投稿された場合や、法人が契約しているWIFIを利用して投稿された場合が考えられます。

法人名義でプロバイダ契約をしていたとしても、会社代表者が自ら投稿していたことが明らかならば、法人または会社代表者に対し、損害賠償請求を行うことになります。もっとも、投稿者が明らかでない場合には、まずは開示された法人に事実調査を行ってもらうことになります。調査の結果、投稿者が特定されることもあり、その場合であれば示談交渉が可能となります。
実際は、調査をしても投稿者を特定することはできなかったという回答が多いと思いますが、その場合でも、会社が示談に応じる場合もあり、発信者は不特定ながら、法人との間で示談が成立することもあります。

訴訟で解決する場合

個人事業と変わらない法人の場合

示談が成立しなかった場合、訴訟提起を検討することになりますが、どのような法的構成をとるのかを決める必要があります。
開示された法人が個人事業と変わらない小規模な法人の場合は、誰が投稿したかはおおよそ分かるはずで(通常は代表者本人であることが多いとは思います。)、誰が投稿したか分からないという主張は通りにくいと思います。
このようなことから、法人に対する一般不法行為に基づく損害賠償請求(民法709条)、あるいは代表者本人に対する一般不法行為に基づく損害賠償請求(民法709条)を提起するという形でよいと思います。

個人事業ではない法人の場合

問題なのは、複数の社員、アルバイト、その他の人員を雇って事業を行っているような法人の場合です。このような場合、投稿内容からして明らかに法人による不法行為と認められるようなものでない限り、法人に対する一般不法行為に基づく損害賠償請求(民法709条)は難しいと思います。
もっとも、投稿内容が、ライバル企業を誹謗中傷するような内容であれば、企業ぐるみの不法行為であるという主張も可能だともいます。
しかし、ライバル企業を誹謗中傷するような投稿内容ではない場合、法人に対する一般不法行為に基づく損害賠償請求は難しいと思います。

使用者責任に基づく損害賠償請求

民法715条1項は、「ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。」と定めており、使用者責任に関する規定を置いています。
そこで、投稿者が特定できない場合、法人に対する使用者責任を追及できないか検討することになります。

民法715条1項の「ある事業のために他人を使用する者は」の「使用する」とは、雇用契約がある者に限られず、実質的な指揮監督の関係があれば「使用する」に該当するとされています。
また、使用者責任の要件として、必ずしも加害行為をした被用者が特定される必要はないとされています(最判昭和57年4月1日民集36巻4号519頁参照)。

インターネット上における誹謗中傷について、法人に対して使用者責任に基づく損害賠償請求を行うに当たっては、インターネットでの投稿が法人の「事業の執行について」に該当するか否かが争われます。
判例は、被用者による取引行為や事実行為での使用者責任の成否が問題となった事案で、「事業の執行について」の解釈について、被用者の職務行為そのものには属さなくても、その行為の外形から観察して、あたかも被用者の職務の範囲内の行為に属するものとみられる場合を包含する外観理論(外形標準説)によって、事業執行性の有無を判断しています(取引行為につき最判昭和40年11月30日民集19巻8号2049頁、事実行為につき最判昭和39年2月4日民集18巻2号252頁参照)。
また、被用者の暴力行為による使用者責任が問題となった事案では、被害者の被った損害が、被用者が「会社の事業の執行行為を契機とし、これと密接な関連を有すると認められる行為」によって生じたものであるか否かを、被用者が事業の執行につき加えた損害に当たるか否かの判断基準としています(最判昭和44年11月18日民集23巻11号2079頁、最判昭和46年6月22日民集25巻4号566頁、最判昭和58年3月31日判時1088号72頁参照)。

名古屋地判令和3年7月2日は、原告が被告(法人)に対し、被告の被用者の誰かが、原告の名誉を毀損する投稿を行ったとして使用者責任に基づく損害賠償請求を行った事案において、被告の使用者責任を認めています。

慰謝料の額

示談交渉の場合

「慰謝料」という言葉に抵抗感がある人も多く、また、慰謝料額にはっきりとした相場はないことから、下記「開示に要した費用」を含めて、「解決金」「和解金」「示談金」などの名目で総額を決めて示談するのが一般です。

金額についても特に明確な基準がないことから、開示をするために被害者が支払った弁護士費用を基準に、双方協議のうえ解決することになります。

具体的な金額は、投稿内容、投稿数、当事者の置かれた状況により異なるため、交通事故のような相場があるわけではありません。一般には、
・投稿者が反省しているか否か
・投稿者にそれなりの収入・貯金があるか否か
・投稿者が裁判になるのを恐れているか否か
・投稿者が刑事告訴されるのを恐れているか否か
・投稿者に弁護士を付けているか否か
などの諸事情によって、示談金額は大きく異なるのが実情です。

なお、投稿者本人が反省していても、不安定な職業に就いていて収入が少なく、貯金もないような人の場合は、長期の分割払いで示談金を支払ってもらうこともあります。
同じような投稿が行われた事例でも、当事者が異なれば、それぞれの事情により、示談金は50万円に満たない金額から100万円を超える金額まで変わってくることも多いです。

裁判の場合

示談交渉によって解決できなかった場合は、民事裁判によって投稿者に損害賠償請求をすることも選択肢になります。虎ノ門法律特許事務所では、年間100件近く示談交渉を行っておりますが、裁判に至るのは10%位という印象です。

裁判に至る割合が少ないのは、インターネット上での誹謗中傷の賠償額が100万円以下であることが多いことから、お互い話し合いで解決するしようとするインセンティブが働くからであると思われます。
裁判に至るケースというのは、双方に心情的な対立があり、話し合いが進まない場合や、示談金額がまったく折り合えないような場合です。

裁判では、投稿者の投稿記事が違法な投稿であることを主張、立証する必要がありますが、この点は、プロバイダに対する仮処分や判決で認容されているので、投稿者が種々の反論をしたとしても、殆どの投稿記事についてはその違法性が認定されることになります。

問題になるは、損害額です。下記「開示に要した費用」は被害者が支払った客観的な金額ですが、慰謝料は裁判所の裁量によって金額が認定されるため、明確な基準がありません。
また、インターネットにおける誹謗中傷の事件は、裁判になる場合でもほとんどの場合は和解によって解決するため、判決が下されて裁判例として公表されるものはわずかしかありません。そして、それらの裁判例とまったく同じ事案はありませんので、慰謝料額について参考になるケースは必ずしも多くありません。

以上のことから、裁判においても、下記「開示に要した費用」を踏まえて、裁判上の和解によって解決に至っている事案が殆どです。

開示に要した費用

発信者情報開示請求が認められ、誹謗中傷記事を書き込んだ加害者が特定されると、次は、加害者への損害賠償請求を行うことになります。不法行為に基づく損害賠償声優の場合、一般に、弁護士費用は認容額の10%程度が加害行為と相当因果関係にある損害として認められます。

しかし、インターネット上の匿名掲示板における誹謗中傷の場合、加害者を特定するまでに相当な費用(弁護士費用)がかかり、こうした加害者特定のために要した弁護士費用(調査費用)も相当因果関係にある損害ではないかという議論が実務上あります。

裁判例や当事務所の実例からは、調査費用を認めるか否かは裁判所(裁判官)によって区々ですが、認められるケースの方が多いという印象です。今後の裁判例の積み重ねによって、確立されていく論点の一つだと思います。

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料金

相談料

30分5000円(税抜)になります。
発信者本人(加害者)の方からのご相談にも応じます。
なお、法律相談後、事件を受任するに至った場合は、法律相談料は不要です。

ネット書込み削除、書込み者特定の費用

投稿記事の任意削除

基本料金:3万円(税抜)~
※サイトや削除件数によって料金が異なります。

仮処分(投稿記事削除、IPアドレスの開示)

【着手金】 20万円(税抜)~
【報酬金】0円

発信者情報開示請求訴訟(書込み者の氏名、住所の開示)

【着手金】20万円(税抜)~
【報酬金】0円

書込み者に対する損害賠償請求

【示談交渉の場合】
・着手金:10万円(税抜)~
・報酬金:10~16%

【訴訟の場合】
・着手金:10万円(税抜)~
・報酬金:10~16%

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弁護士保険を使うことで、着手金が不要なケースもございますのでご相談下さい。

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