
悪質なホストクラブ等の営業への対策として、2025年に風営法が改正されました。規定は段階的に施行され、2025年11月28日までにすべて施行されています。恋愛感情等を利用した営業、売掛金等の取り立て、スカウトバック、許可・罰則などの規定を、それぞれの要件に沿って確認することが重要です。
恋愛感情等を利用した飲食の規制
18条の3第2号は、客が従業者等との関係について恋愛感情等により誤信していることを知りながら、関係が破綻することや従業者等が不利益を受けることを告げるなどして客を困惑させ、遊興又は飲食をさせる行為を規制します。「高額」「支払能力を超えること」は条文上の必須要件ではありません。
客に好意があること、売掛金があることだけで直ちに同号に当たるわけではありません。実際のやり取り、誤信の内容、従業者の認識、困惑させた行為などを確認します。
売春・性風俗での労働・AV出演等の要求
22条の2は、債権の弁済等を得る目的で、客を威迫し、又は誘惑して、法令違反行為、性風俗営業での労働、AV出演、国外での売春等によって金銭等を得るよう要求する行為を規制します。単にすべての紹介・要求を同じ要件で禁止するという説明は正確ではありません。
同条等の違反には、6か月以下の拘禁刑若しくは100万円以下の罰金、又はその併科が定められています。2025年6月1日から、現在の刑名は「拘禁刑」です。
スカウトバックと許可・営業の規制
性風俗店が客の紹介に対する対価を支払ういわゆるスカウトバックについては、28条13項等で規制されています。無店舗型営業への準用も確認する必要があります。
違反があれば、必ずグループ全体の許可が取り消され、その後一律5年間営業できなくなるという制度ではありません。処分の種類、欠格事由、取消し・返納の事情、役員等の在任期間などの法定要件に基づいて判断されます。
無許可営業等の罰則は、5年以下の拘禁刑若しくは1000万円以下の罰金、又はその併科へ引き上げられ、法人に対する罰金上限も引き上げられました。行為時の法律と施行日を確認します。
広告・宣伝と相談件数
接待飲食営業の広告・宣伝についても、営業成績を示す又は推認させる表現等の態様により、規制対象となる場合があります。肩書や特定の言葉だけで結論を決めず、警察庁の通知と実際の表示内容を確認します。
警察庁統計では、ホストクラブ関係の相談は2021年の2,044件から2024年の2,776件へ増えましたが、2025年は2,369件でした。現在も右肩上がりと断定することはできません。
被害の相談と証拠の保存
身の危険がある緊急時は110番、警察への相談は#9110、女性相談支援センターの全国共通短縮ダイヤルは#8778です。請求書、料金説明、契約、SNS・メッセージ、送金や支払いの記録を保存します。
掲示板等で被害者の氏名、写真、私生活が晒された場合には、投稿の削除や発信者情報開示も別に検討します。ホスラブ(ホストラブ)の誹謗中傷対策|削除依頼・投稿者特定の方法を弁護士が解説と発信者情報開示請求とは|費用・期間・手続の流れを弁護士が解説をご覧ください。
参考資料
法令・公表資料は2026年10月3日に確認しました。個別の投稿についての結論は、内容や証拠、事業者の保有情報によって異なります。




