
WordPressで作られたサイトに誹謗中傷がある場合は、まず、そのサイトを誰が運営し、どの会社がホスティングしているかを確認します。「WordPressを使っている」というだけで、Automatticへの請求になるわけではありません。
WordPress.comと独自サーバーのサイトを区別する
WordPressはサイトを作るためのソフトウェアです。WordPress.comはホスティングを含むサービスですが、WordPressを別のレンタルサーバーに設置して運営するサイトもあります。両者では、削除申出や開示請求の相手方が異なります。
独自ドメインを使うサイトもあるため、URLの見た目だけでは判断できないことがあります。利用規約、運営者情報、サーバー・ドメインの情報を確認します。ドメイン登録代行や通信を中継するサービスの会社が、投稿の記録や削除権限を持っているとも限りません。
削除を申し出る
WordPress.comでホストされているサイトには、公式の報告窓口があります。独自サーバーの場合は、サイト運営者やホスティング会社の窓口を確認します。対象のURL、権利侵害となる表現、被害者を特定できる事情などを具体的に示します。
利用規約による削除と、名誉毀損・プライバシー侵害等を理由とする法律上の削除請求は区別します。任意の申出で解決しない場合には、削除権限を持つ相手方に対する仮処分等を検討します。
投稿者・ブログ運営者の特定
問題の記事を書いたサイト運営者の特定と、第三者が書いたコメントの投稿者の特定では、調べる情報が異なることがあります。有料契約だから氏名・住所が必ず登録・保存されている、と考えることはできません。
発信者情報開示命令(情プラ法8条)を中心に、任意の請求や仮処分・訴訟の適否を検討します。IPアドレス等から接続業者への請求が必要になる場合には、提供命令(15条)や消去禁止命令(16条)の利用も検討します。開示の申立てだけでログが自動的に保存されるわけではありません。
ログの保存期間は、事業者や通信の種類によって異なります。一律に「3か月」「6か月」と考えて待たず、早期に保存要請や消去禁止命令等を検討します。すでに消去された記録を、命令によって復元できるわけではありません。
通信事業者から開示されるのは、通常、その通信に対応する契約者の情報です。家族共用回線、勤務先・店舗の回線などでは、契約者と実際の投稿者が異なることがあるため、追加の確認が必要です。
共通する要件は発信者情報開示請求とは|費用・期間・手続の流れを弁護士が解説、削除の進め方はインターネット上の違法な投稿を削除してもらうにはどんな方法がありますか?をご覧ください。
参考資料
法令・公表資料は2026年10月3日に確認しました。個別の投稿についての結論は、内容や証拠、事業者の保有情報によって異なります。




