Googleマップに事実と異なる口コミや個人攻撃が投稿された場合は、まず証拠を保存し、ポリシー違反の報告、権利侵害を理由とする削除、投稿者の特定を検討します。星の数が低い、内容に納得できないというだけで、削除や損害賠償が認められるわけではありません。

保存しておきたい資料

  • 口コミの全文、星の評価、投稿者の表示名・プロフィールURL
  • 対象店舗・施設が分かる画面と口コミのURL
  • 投稿・編集の日時、保存した日付、表示される時刻帯
  • 虚偽を説明できる資料、営業上の影響を示す資料

口コミに返信する前に保存してください。医療機関などでは、反論のために患者等の個人情報を公開してしまわないよう、返信内容も慎重に検討します。

Googleのポリシーに基づく報告

Googleは、実体験に基づかない投稿、利益相反のある投稿、嫌がらせ、個人情報の不適切な公開などを禁止・制限しています。規約上の違反と、法律上の名誉毀損等の成立は分けて検討します。対象の口コミと違反理由を具体的に示してください。

報告方法や審査状況の確認は、Google公式「ビジネスプロフィールからクチコミを削除する」を確認します。報告すれば自動的に削除される、必ず2〜3営業日で終わるというものではありません。

法律上の削除を求める場合

虚偽の具体的事実による社会的評価の低下、非公表の私生活情報、受忍限度を超える侮辱など、どの権利侵害があるかを整理します。実際の体験に基づく批判や意見が、当然に違法となるわけではありません。意見の形でも、前提事実や表現の程度によって違法となる場合があります。

任意の申出で解決しない場合には、人格権等に基づく削除仮処分を検討します。被保全権利と保全の必要性を、投稿内容や被害の資料によって疎明する必要があります。虚偽だと述べるだけで足りるかどうかも、事案ごとに判断されます。

口コミには7日の削除期限があるのか

情プラ法25条・施行規則16条は、指定された大規模サービスについて、例外を除き申出から7日以内の措置結果等の通知を求めています。削除期限を保証するものではありません。2025年4月30日のGoogle LLCの指定対象はYouTubeであり、Googleマップの口コミに当然に適用されるとは説明できません。

投稿者の特定とログの保存

投稿時のIPアドレス・通信日時、登録電話番号・メールアドレスなど、保有されている情報と特定につながる経路を確認します。投稿時の情報で特定できない場合などには、ログイン通信等に関する「特定発信者情報」の開示を検討しますが、情プラ法5条1項3号の追加要件や、投稿との関連性が必要です。どのSNSでも同じ種類の情報が必ず保有・開示されるとは限りません。

発信者情報開示命令(情プラ法8条)を中心に、任意の請求や仮処分・訴訟の適否を検討します。IPアドレス等から接続業者への請求が必要になる場合には、提供命令(15条)や消去禁止命令(16条)の利用も検討します。開示の申立てだけでログが自動的に保存されるわけではありません。

ログの保存期間は、事業者や通信の種類によって異なります。一律に「3か月」「6か月」と考えて待たず、早期に保存要請や消去禁止命令等を検討します。すでに消去された記録を、命令によって復元できるわけではありません。

通信事業者から開示されるのは、通常、その通信に対応する契約者の情報です。家族共用回線、勤務先・店舗の回線などでは、契約者と実際の投稿者が異なることがあるため、追加の確認が必要です。

削除後にも、投稿の証拠と必要な記録が残っていれば、開示を求められる場合があります。ただし、削除後に検討を始めると記録が失われるおそれがあります。特定も希望する場合は、削除と並行して準備します。

損害賠償は口コミの種類ごとの定額ではない

損害賠償には、権利侵害に加え、故意・過失、損害、因果関係などの検討が必要です。事実と異なる内容を知って書いた場合だけでなく、過失が問題になる場合もあります。

個人の慰謝料、法人の無形損害、営業損害、開示費用などは、侵害内容や立証資料に応じて判断されます。「低評価なら5〜15万円」など、口コミの分類だけで金額を決めることはできません。法人の無形損害と、個人の精神的苦痛に対する慰謝料も区別します。開示費用も全額回収できるとは限りません。

裁判例の集計はネット誹謗中傷の慰謝料相場|法務省調査が示した「30万円の壁」、開示費用の回収は開示請求の費用は相手に請求できる?裁判例を解説で解説しています。

期間と費用

所要期間は、証拠の準備、事業者の対応、送達、意見照会、争点などで変わります。当事務所の開示命令の着手金はサイト管理者22万円、接続業者22万円、両方を行う場合は合計44万円(税込)、報酬金0円です。対象や件数に応じた実費等は事前に説明します。最新の料金はお問い合わせ・料金についてをご確認ください。

ご相談の際は、口コミURLと保存した画面、事実と異なる点、削除と特定のどちらを希望するかをお知らせください。

参考資料

法令・公表資料は2026年10月3日に確認しました。個別の投稿についての結論は、内容や証拠、事業者の保有情報によって異なります。

削除と投稿者の特定を分けて進める
削除と投稿者の特定を分けて進める
開示後に確認すること
開示後に確認すること

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弁護士 大熊 裕司
弁護士 大熊 裕司

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▼ 料金について

相談料

30分 5500円になります。
発信者本人(加害者)の方からのご相談にも応じます。
なお、法律相談後、事件を受任するに至った場合は、法律相談料は不要です。

ネット書込み削除、書込み者特定の費用

投稿記事の任意削除

基本料金:5万5000円~
※サイトや削除件数によって料金が異なります。

投稿記事削除の仮処分

【着手金】 22万円~
【報酬金】0円

発信者情報開示命令申立(書込み者の氏名、住所の開示)

【着手金】サイト管理者への開示請求:22万円
経由プロバイダへの開示請求:22万円
両方の手続を行う場合の合計:44万円
【報酬金】0円

書込み者に対する損害賠償請求

【示談交渉の場合】
・着手金:16万5000円~
・報酬金:11~17.6%(報酬基準による)

【訴訟の場合】
・着手金:22万円~
・報酬金:11~17.6%(報酬基準による)

▼ お支払方法について

・クレジットカードでのお支払い可能です。
・分割払い・ローン払い可能です。

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